「一対の立派なもの」を意味する「そうへき」…正しい表記、理解できていますか?
明日・6月28日は『パフェの日』です。
スイーツの王様とも言える、あのパフェです。
「パフェ」という呼び名は、フランス語の「parfait(パルフェ)=完全な、完璧な」に由来する和製英語です。
ちなみに『パフェの日』がなぜ6月28日かというと、日本のプロ野球史上初の完全試合(パーフェクト・ゲーム)が達成された、1950(昭和25)年の同日にちなんでいるのだそう。
スイーツとプロ野球、ちょっと意外な取り合わせですが、どちらも日本人の大好きなモノですね(笑)。
本日は『パフェ』という言葉にちなんだ日本語クイズをお送りします。
まずは「完」という字の入った1問目から。
【問題1】「完膚」ってなんと読む?
「完膚」の、日本語として正しい読み方をお答えください。
ヒント:「傷のない皮膚。」という意味の言葉です。
<使用例>
「かろうじて企画は存続しましたが、部長から細やかなご指摘を受け、チーム全員、身に完膚なし、という心持ちです。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 完膚(かんぷ) です。
「完膚(かんぷ)なきまでに打ちのめされた」や、例文のように「身に完膚(かんぷ)なし」のように、多くは否定を伴って使用する表現で、
「完全な、傷のない皮膚が残っていないほど、徹底的に打ちのめされた」ようなシーンに適した言葉です。
「カンプなきまでに」という言い回しは知っていたものの、漢字表記や意味はピンと来なかった…という方もいらしたのでは?表記を知ると、どのような状態を表現した言葉かも、きちんと理解できますね。
さて、2問目に参りましょう。
【問題2】「そうへき」ってどう書く?
「一対の立派なものや人。」を意味する「そうへき」という言葉の表記として正しいものを、以下の選択肢の中から選んでください。
1:双璧
2:双壁
3:双碧
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 1:双璧 です。
この「双璧(そうへき)」という言葉、
「ふたつの壁(かべ)」という字と勘違いしている方が多いようですが、
「完璧(かんぺき)」と同じ「璧」、つまり「宝玉」を意味する字を使用し「双璧(そうへき)」が正しい表記です。
そびえたつ二つの高い壁、ではなく、
「一対の宝玉」「ともにすぐれていて甲乙つけがたい二つのもの」を意味しています。
また「すぐれたもの」を表現する言葉ですので、ネガティブな意味で抜きんでている対象には使用しません。
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本日は、6月28日『パフェの日』のトリビアにあわせ、
・完膚(かんぷ)
・双璧(そうへき)
という日本語について、カン違いしやすい部分をおさらいしてみました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱